中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(五中全会)が2020年10月26日から29日まで北京で開催された。会議は「国民経済・社会発展第14次五カ年計画と2035年までの長期目標の策定に関する中共中央の提議」について審議・採択した。
今年は中国の第13次五カ年計画期間(2016-2020)の最後の年であり、コミュニケでは第13次五カ年計画の実施が順調であり、小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成に決着をつけ、決定的な成果を得たことが強調された。
コミュニケでは、新しい発展のコンセプトを堅持し、改革開放を確固として進めていくことによって、第4回全体会議以降大きな成果が得られていると述べられた。過去1年間、中国は供給サイドの改革を深め、戦略的基盤として内需を拡大してきた。経済成長は予想を上回り、国民の生活の質は向上し、社会の安定が維持されてきた。2020年に終了する第13次五カ年計画の期間内に、中国は安定した経済成長と向上した経済構造と共に大きな進歩を達成したと指摘し、第13次五カ年計画期間の成果を次のように示した。
1、2020年の国内総生産(GDP)は100兆元(14.9兆ドル)突破の見通し
2、農村部の5575万人の貧困脱却を実現
3、食糧の年間生産量の5年連続6億5000万トン以上達成
4、汚染対策の取り組み強化による生態環境の著しい改善
5、対外開放を拡大し続け、「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設における実り豊かな成果を獲得
6、高等教育は普及化の段階に入り、都市部の新規雇用者数は6000万人を超え、世界最大規模の社会保障システムを構築し、基本医療保険は13億人以上をカバーし、基本年金保険は10億人近くをカバーし、新型コロナウイルスの感染防止・抑制において重要な戦略的成果を獲得
7、文化事業と文化産業の繁栄・発展
8、国防と軍隊の建設水準の大幅な向上、軍隊の組織形態の重要な変革実現
9、国家安全保障の全面的な強化、社会の調和と安定維持